せきぐちの議会報告

2007年11月の三田市議会定例議会における私の主な質問項目
1.竹内市政のマニフェスト・ビジョンと持続可能なまちづくりについて
2.骨格予算に対する補正予算の考え方について

●9月の定例議会での私の一般質問に対する主な回答は以下の通りです。

 1. 竹内市政のマニフェスト・ビジョンと持続可能なまちづくりについて

 質問:せきぐち正人

 
  • 選挙における市長のマニフェストを拝見したが、特に、持続可能なまちづくりに関する市長の思い・考え方について、質問したい。
  • 市長のマニフェストでは、「改革と責任」、「責任ある市政の推進」、「信頼と元気」、「元気な三田を創ります」、 「環境・学園モデル都市に」などのキーワードが挙げられており、「参画」、「教育」、「福祉」、「子育て」、 「環境」、「農業」、「産業」、「都市づくり」、「改革」、「市民病院に関する緊急課題」の分野毎にマニフェ スト・公約をかかげられている。
  • これらの施策をみると、財源的な裏づけや事業の具体化が必要になってくるが、賛同を得られやすい項目が並んでいるように感じられる。しかしこれらを束ねる大きな、太いビジョンが良く分からず、総花的な印象を受けざるを得ない。
  • 私は、それぞれの項目を束ねるビジョンとして、今、三田市が真剣に考えるべきものは、「持続可能」ということではないかと考えている。以前、私も議会の質問の中で触れたことがあるが、環境問題や持続可能な取り組みというのは、現時点では、残念ながら数多くある政策分野、施策分野の並列的な1分野にすぎず、タテ割り的な取り組みであることは否めない。
  • 今回の議会で提出された、「環境体験事業費」、「地球 温暖化防止対策事業費」、「環境基本計画推進事務費」など、持続可能な環境分野に関連する取り組みが重要視されていることは、評価できる。
  • しかしながら、これらの取り組みは、数多くある事業の1つ、行政のタテ割り的な政策・施策分野の1つに位置づけられているに過ぎない。今、三田市に求められているのは、「持続可能性」や環境と関係がないと思われている部門や事業において、「持続可能」とは何かということを一生懸命に考えることであり、部門間、事業間で連携する、タテ割り的な境界線をつなぐということが重要ではないか。
  • 竹内市長は、この「持続可能」という切り口で三田市の施策を総合的、また、政策横断的に取り組んでいくことをどのように考えているのか。
  • 具体的には、三田市総合計画の後期見直し、環境条例の制定、環境基本計画の見直しなどの推進や、補正予算にあげられている、「地球温暖化防止対策」において、政策横断的、総合的に進めていく方針をお持ちか。竹内市政のスタートに当たり、非常に重要なビジョンにかかわる質問と思うので、市長の考えをお聞かせ願いたい。

 答弁:市長

 
  • 私のまちづくりについては、マニフェストで示した 5つの柱を中心に、進めてまいりたいと考えているが、 施策の基礎には、目指すべきビジョンとまちづくりの課題を共有し、市民と結ばれていなければならない。そのために、私自身が、「顔の見える市長」、「行動する市長」として取り組む所存である。
  • 「持続可能」とは、長期的視点に立って、財政が健全化し、暮らしに必要な行政サービスを、協働という枠組みの中で、安定的に供給でき、市民の皆様が幸せと豊かさを享受し続けうることと考えている。
  • 施策の選択と集中を図り、事業を実施していくとともに、最小の経費で最大の効果を発揮し、市民の満足度をあげるという都市経営の観点からも、常にコスト意識と市民サービスの向上持つよう職員の意識改革を進め、持続可能な元気なまち、安心して暮らせる「成熟都市さんだ」の実現を目指してまいりたい。

 答弁:市長公室長

 
  • 第3次総合計画については、平成18年に、その中間年次を迎えることから、後期5ヵ年に重点的に取り組む事項を定める必要があると考え、基本構想の一部修正と後期重点戦略の策定について、審議会の答申をいただき、市長の改選期を迎えることから、計画策定を先送りしていた。8月の新市長誕生に伴って、マニフェストの内容を検討し、計画の中に反映させるべく、再度総合計画の見直しを進めている。

 答弁:生活環境部長

 
  • 近年の環境問題は質の変化と負荷を増大させ、地球環境に深刻な影響を与えている。地球温暖化問題についても、市が率先して取り組まなければならない喫緊の課題であると認識しており、環境問題は直接的・間接的に密接に関連しており、環境施策は1分野の所管で対応しきれるものではない。
  • このことからも、全庁的に取り組んでいる縦割りの法令や条例、各種制度において、環境の視点から横糸を通し、様々な施策事業の中に環境配慮を徹底するため、環境基本条例を制定し、環境理念の優先性・ 基底性を明文化することは大きな意義を持つものと考えている。
  • 今後の環境問題への対応は環境基本条例を基本として、第3次総合計画に掲げる豊かな自然と快適な生活環境の実現とともに地球環境に配慮した持続可能な盾環型社会を形成するため、全庁上げて環境負荷の低減に向け、率先して取り組む所存であり、市・市民・事業者が協働して市民主体の活力ある街づくりを推進し、快適で安全・安心の社会を構築して参りたい。



 2. 骨格予算に対する補正予算の考え方について

 質問:せきぐち正人

 
  • 先ほど、持続可能・環境というきり口からも今回の補正予算について触れたが、竹内市政の最初の予算ということで、私も大きな関心を持って補正予算に注目していた。
  • 今回の補正予算は、本来であれば、岡田前市長がいろいろな新規事業を考えていたにもかかわらず、当初予算を骨格予算にとどめ、新しい施策や事業は新市長のもとで考えるべきとしたわけであるが、その意味で、本格予算になると予想していた。
  • しかしながら、今回の補正予算を見てみると、本格的な予算とは言えず、非常に小規模だなというのが、私の率直な感想だ。今回の補正予算におけるポイントは何で、市長のビジョンやマニフェストがどのように反映されているのか。
  • あるいは、実際のところは、選挙当選後、今回の議会まであまり時間がなかったために、十分な検討ができなかったという理由で、今回の補正予算が小規模なものにとどまったのか。そういう意味で、12月以降の今後の補正予算で、より本格的な内容を検討されているのか。
  • それとも、実は、緊縮財政というのが一番の理由で、この規模の補正予算が現時点の三田市における妥当なレベルであり、背景として、市長の財政面での危機感や認識がベースにあるのか。
  • 以上、骨格予算に対して、今回、竹内市長の最初の予算である補正予算を編成するにあたり、どのようなことがポイントであったのか、今後、どのような方針を持っているのか。また、本格予算や財政面の課題について、どのような考えをお持ちなのか。以上について、ご説明をお願いしたい。

  • 補正予算に計上した主な新規施策
    市民病院医師・看護師確保対策 
    地球温暖化防止対策計画策定
    ごみ減量化資源化計画策定
    高齢者支援センター開設準備
    まちづくり憲章策定
    アグリライフ相談所設置支援
    2590万円
    370万円
    232万円
    140万円
    32万円
    25万円

    2007年度三田市補正後予算案
    一般会計    339億3640万円
    (対前年度当初比  18.6%減)
    特別会計    245億3370万円
    (  同      6.7%増)
    企業会計    163億8770万円
    (  同      22.9%増)
    ----------------------------------------------------
      総 額    748億5780万円
    (  同      4.0%減)

 答弁:財務部長

 
  • 当初予算については、人件費、扶助費、公債費といった義務的経費や、既に実施中で制度改正等変更予定のない施策的な事業、及び、国・県等の制度改正や実施時期の関係から年度当初上り対応しなければならない事業、あるいは、継続事業として進めている投資的事業など、市民生活に直結する欠くことのできないさまざまな事務事業について、当初より全て予算に計上し、推進している。
  • ただ、市単独として行う新たな施策的事業の追加分20事業については、新体制のもとで再度検討することとして留保してきた。
  • 9月補正予算が小規模な内容となっている指摘であるが、今回の補正予算の調整に際しては、市長が市民の皆様に約束してきた施策を実現するため、限られた補正財源の中で、今、緊急に実施する必要がある事業について、当初予算で計上を留保した事業も含めて再度検討し直し、補正予算として提案している。
  • その内容、ポイントについては、市民病院の問題の対応があり、医師・看護師を確保し、市民病院の経営体制を取り戻す、その処遇改善の予算は市民病院事業会計で補正を行っているが、それにかかわる財源を市民の「安心・安全の まちづくり」にかかわることであり、一般会計から支援をしようとするものである。
  • また、「市民主役のまちづくり」を進めるため、市制50周年という大きな節目を迎える来年を目処に、「まちづくり憲章」を策定するための予算案を、さらに、「新行政改革プラン」を策定するための予算案を提出している。
  • そして、「元気なふるさとづくり」では、市の基幹産業である農業を、市民で支えあい、新たな生きがいづ くりヘとつなげるためのアグリライフ相談所の設置助成を、また、「子どもの未来づくり」では、市の魅力である自然に親しみ、触れ合うことで、生命の不思議や大切さを学ぶ自然体験学習にかかる補正予算 案などを提案している。
  • 今、取り組まなければならない新規事業を当初予算留保事業もふくめて、慎重に検討し、補正予算案として調整したものである。
  • このようなことから、今年度は当初予算を含めた9月補正後の予算執行計画の下で、「元気なふるさと三田」の創出に向けた、新体制初年度の取り組みを進めていくこととしたものであり、今後においては、市税や地方交付税収入が予定以上の減収見込みとなる中で、新規事業などを計上していくことは財源上も難しいものと考えている。



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